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内航コンテナ船によるコンテナ単体輸送方式は、現在内航コンテナ船が大阪港〜神戸港間に就航しているため、物理的にはいつでも導入可能であり、またコスト面においても荷主が直接船社に海上輪送を依頼するなどの工夫をすればコスト削減の余地はあるものの、それでも陸送には対抗できないと思われる。さらに、所要時間、利便性の点でも陸送に劣る。
フェリー型はしけ方式は、内航コンテナ船の場合と同様に荷主が直接海上輪送事業者に輸送依頼するなどの工夫をすることによりコストダウンの余地はあるが、実勢運賃との比較では陸送に対応しえないと考えられ、さらにコンテナシャーシの輸送に適したはしけを新造、購入する必要があり、それに係る費用負担が問題となる。また、所要時間、利便性の点で陸送に劣ると思われる。
このように、上記の3種類の方式はいずれも物理的には実現可能であるが、利用者のニ一ズに照らして評価すると、阪神間のコンテナ輸送に求められる必要条件を満たすことがむずかしく、現時点では導入は困難と考えられる。

 

 

 

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